日時:2025年11月15日(土)10:30~16:30
会場:イノーベーション・ハブ・ひろしまCamps

本日は、第4期生の修了式(活動発表)です。地元メディアのTV番組で取り上げられるため、RCC中国放送の取材クルーが教室に。いつもと違う雰囲気で、最後の授業がスタートしました。
〈放送予定〉
2025年12月7日(日)15:54〜16:30
RCC TV「イマナマワールド」番組内
※番組振替等の影響により放送時間帯等の変更または放送休止となる可能性がございますので、ご了承ください。

大野先生から、先月実施した販売実習の結果報告がありました。2日間の売り上げは昨年とほぼ同じ約32万円でしたが、仕入れの経費が少なく約23万円に抑えられたため、利益は過去最高を記録!昨年の3倍となる約9万円でした。塾生1人あたり、4,372円の報酬です。
大野先生は、稼いだお金を時給に換算すると200円ほどになることを伝えました。
「今は、大人よりも時給が低いのは当然。“稼ぐ”ことを子どものうちに経験できたのが貴重です。ビジネスはおもしろいけど、難しさ、厳しさを知る機会になったと思います。これからの人生、みなさんにはこの何百倍もの価値を生み出す可能性があることを忘れないようにしてください」

JAバンク広島の斎藤先生からも、塾生の頑張りに対しての言葉がありました。
「実習では、ジャム、ドリンク、ドライフルーツを販売しました。ジャムは売れ残っても、ドライフルーツのように返品できない。そんな条件のなか、ジャムを完売したのはすごいこと。利益が多かったのは、ロスがなかったおかげです。一方、売れ残ったドリンクですが、もっと販売できていれば、1人あたりの利益は1,000円以上アップしたと思います」
実習のふりかえりに加え、イベント会場内で際立っていた子どもたちが働く店舗の存在感、手作りの宣伝ツールなど商品以外の魅力が発揮されていた点について、気づきを与える内容でした。



午後からは、これまでの学習の“ふりかえり”と将来の夢“ジブンの仕事物語”の2つのテーマで1人ずつ発表します。その準備のため、塾生はワークシートに真剣な表情で向き合いました。





活動発表の前に、大野先生から“心を動かすプレゼンテーション”の基本について教わりました。「相手の目を見て、大きな声で、笑顔を意識して話しましょう」 塾生は、ペアになって本番直前まで練習しました。

保護者が見守るなか、活動発表会がスタート。グループごとに前に出て、1人ずつ順番に“ふりかえり”と“ジブンの仕事物語”を話します。
まずは、4つのポイントでこれまでの学びを“ふりかえり”ました。
1. がんばった・楽しかった
2. 大変だった・次はこうしたい
3. この経験を活かすには?
4. スローガンにそってのふりかえり
販売実習やジャムの試作、宣伝ツールの制作についてのふりかえりが多く、苦労したこと、努力したことを自分の言葉で伝えていました。楽しさや喜びに満ちあふれたエピソードがあり、和やかな雰囲気で進行。保護者からは、販売実習での頑張りに対してねぎらいの言葉もありました。また、当日販売したジャムが好評で、販売してほしいとの要望があり、塾生も喜んでいました。

スローガン“協・学・伝・笑”の実践については、自己評価に反省を交えて発表していました。
起農みらい塾での経験を学校の友だちに伝えたいと話した塾生もいて、仲間と学んだ4ヶ月間はとても有意義な時間になったようです。
“ジブンの仕事物語”は、将来チャレンジしたい仕事とその理由、30歳での目標年収など、思い描いた夢を実際に言葉にしました。

〈グループA〉
「自衛隊第1空挺団のバラシュート部隊で活躍したい!」
「お菓子作りの職人になりたい!」
「とにかくお金を稼げる仕事。資産1兆円を実現して、お城を買いたい!」
「人の役に立ちたいです。人を助ける仕事をしたい!」
「カフェを経営して人気店にしたい。美味しいパンケーキのあるお店です。実現するために、いろんな人とのコミュニケーションを頑張りたい!」
発表後は他の塾生から質問もありました。回答する姿、その内容からも本人の夢が夢で終わらないと感じさせる確かなものでした。
目標年収で何億、何兆という単位が飛び出したのは、起農みらい塾史上初めてのことで、スケールの大きさを感じさせました。

発表後、グループごとに大野先生から修了証が授与されました。



〈グループB〉
「洋菓子を作る仕事をしたい。そのために家で料理を頑張っています!」
「プロの野球選手になりたい。最終的にメジャーリーグで活躍したい!」
「イラストレーターにチャレンジして、将来は漫画家になりたい。実現するために、絵をたくさん描き、物語を読むことを頑張っています!」
「商品開発の仕事をしたい。生活が便利になるアイテムを作りたいです!」



〈グループC〉
「絵本屋で働きたい。本を作る仕事もしたい。そのためにたくさん本を読んでいます!」
「JAXA(宇宙航空研究開発機構)の職員、管制官になりたい。宇宙飛行士が目標で火星に行ってみたい。これからは、英語や数学、宇宙についての勉強を頑張りたい!」
「プロ野球選手になって、将来的にはコーチをしたい!」
「政治を動かす仕事に就いて、物価を下げる政策を打ち出したい。その先は総理大臣になって、国民の生活を豊かにしたいです!」
「テーマパークでキャストとして働きたい。海外でも活躍したいので、英語の勉強を頑張りたいです!」



〈グループD〉
「大きな病気を治せる医者になりたい。誰も病気にならない世界をつくりたい!」
「プロのサッカー選手になりたい。チームは、地元のサンフレッチェ広島が希望です!」
「イラストレーターにチャレンジする。将来は漫画家の仕事にステップアップしたい!」
「小学校の先生になって、笑顔あふれる学校づくりを頑張りたい。お母さんが国語の先生をやっているので同じようになりたい。憧れの存在です!」
「そば打ち職人に挑戦したい。お客さまに喜んでもらえるそばを作りたい。海外進出できるような有名店を経営したい!」
『大きな声を出せた』、『緊張Maxになった』、『ついつい早口になった』、『みんなの顔が見られなかった』、『わりと落ち着いてしゃべれた』、みんな違っていても思いを届けようと頑張る気持ちはいっしょです。
本日、残念ながら出席できなかった2名の塾生は、動画で活動発表会に参加。
「でっかい建物を作る建築士になりたい。そして世界で活躍したい!」
「学校の先生が夢。いずれは日本で一番若い教頭先生になります!」

全員の発表が済むと、大野先生から保護者に販売実習の売り上げの説明があり、続けて塾生に伝えました。
「起農みらい塾は、どうだった?普段通っている学校が、こんな感じだといいよね。10年後には、これが当たり前のスタイルになります。理想的な未来の学校のカタチです。それを実現するために、先生もみなさんのように夢に向かって努力しています。
第4期生21名全員、スローガンの“協・学・伝・笑”を合言葉によく頑張りました!修了おめでとう!みなさんの未来が楽しみです!」

JAバンク広島の香川氏から、塾生へ温かい言葉が贈られました。
「この4ヶ月間、普段の学校では学べないことをたくさん経験したと思います。食や農業の大切さ、お金の価値・役割についても学習しましたね。今日、みなさん1人ひとりが言葉にした夢に向かって歩むとき、これからの長い人生にはさまざまなことが待ち受けています。ときには立ち止まって、起農みらい塾で学んだことや先生・仲間のことを思い出してください。きっと力になるはずです。これからの未来、自分の道を切り拓くために頑張ってくださいね」

交流会は塾生と保護者、先生や大学生スタッフも交えての歓談。用意された飲み物は、販売実習で塾生が販売した、いちごジャムサイダーの「シュワいちご」です。
「みんな乾杯!」
これまでの授業の様子がスライドショーで映し出され、懐かしい記憶がよみがえります。楽しい時間はあっという間に過ぎました。起農みらい塾、第4期生修了です。

〈保護者の感想〉
「学校で子どもの発表を聞く機会がなくて、今日、子どもの将来の夢を聞けてよかったです。しっかり内容を考えていましたし、お友だちからの質問にも丁寧に答えていたのでびっくりしました。恥ずかしがり屋で普段大きな声でしゃべることがないのに、発表のとき、みんなに聞こえるように話していたので成長を感じました」
「うちの子は引っ込み思案で、学年や学校が違う子どもたちが集まっているなか、うまくコミュニケーションをしながら学習できるのかと心配していました。それが、初回の授業に参加しただけでお友だちと仲良くなっていたのが衝撃的でした。数時間ではなく、午前から午後まで1日通してのプログラムで、グループワークもあるのがよかったのかなと思っています。うちの子もやればできるという環境を作っていただいたことに感謝しています」
「大野先生は子どもの目線に立って話をしてくれて、その熱量がとても伝わってくる方だと感じました。大学生のスタッフも、いつも子どもに寄り添ってアドバイスをくださって、お兄さんお姉さん的な存在で、起農みらい塾の魅力の一つになっていると思います。4ヶ月間、ありがとうございました」